2018年10月10日
【99回クルーズ】ピースボート便りVol.2
9/26にスエズ運河を通過し、ヨーロッパに入りました。
ヨーロッパに入ると19日間で12寄港地を巡る寄港地ラッシュです。
アママにマッサージに来た人に、
「10日振りですね」と言うと、
「え、まだ10日?もう2、3ヶ月経った感じがする!」
というような感覚で時間が流れています。
9/29
長かった洋上がようやく終わってヨーロッパ最初の寄港地。
ギリシャ、ピレウス。しかし、雨、20℃。
しかも地元の人も初めてというくらいの横から吹き付ける雨。
街中に水が溜まり、大理石の床はいつも以上にツルツル滑ります。
雨向きではない都市のようです。
でも、湿度が高いおかげでパルテノン神殿のふもとの松の林からは
深い森林浴のような深い緑の香りがして自然と呼吸が深くなります。
いつもカラッと晴れているこの街の貴重な雨の日を経験をすることができました。
10/3
クロアチア、ドブロブニク。晴れ。
ここは『魔女の宅急便』や『紅の豚』の舞台としても有名な
アドリア海の城壁都市のある港街。
海の色は青いガラス瓶のような透き通ったブルー。
昼間はボート遊覧で城壁都市を海から眺め、
日が沈む時間には崖っぷちのカフェで
大勢の観光客と沈む夕日を眺めていました。
静かにお酒を飲んでいる人、夕日と一緒に写真を撮るためのベストスポットに並ぶ人、
崖から海に飛び込む人と、海にはサンセットカヤックツアーの集団。
こんなにゆっくりと夕日を待ったのは久しぶりです。
夕日がきれいに水平線に沈む瞬間にはチカッと太陽が緑色に光るグリーンフラッシュ。
10/4
モンテネグロ、コトル。晴れ。
アドリア海から続く細い水道の先にロブツェン山が迫る、美しい湾の港街。
バスに乗ってプレストという街へ。
目的地は海の上に人工で作られた島に建てられた『聖母マリア教会』。
街からボートで3分この島に渡ります。
そしてその隣にある島、聖ジョルジェ島は修道僧のみ渡れる島ですが、
ベックリンの描いた“死の島”のモデルの島。
(左が聖ジョルジェ島、右が聖母マリア教会)
聖母マリア教会
棺を乗せた小舟が島に向かう“死の島”の絵は、
安らかな死を迎えると象徴として
20世紀半ばとても人気があったそうです。
その時代の人達を想像していたら燦燦と太陽を浴びながら
カヤックがこの島の横を通り過ぎていきました。
まだ夜明け前の青い空気に包まれたこの島の横を船が静かに通るとき、
深く何かを祈っているような本当に美しい時間でした。
何枚も撮った昼間の明るい風景よりも、
写真に収めていない静かなこの朝の風景の方が強く印象に残っています。
日本との時差は7時間。
気温は20~25℃、晴れた日は日差しが強いので
寄港地では半袖で過ごせるほどです。
船はまもなく地中海を抜けて大西洋に入ります。
アママ 村松